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デッキとメタゲーム
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新カード解禁スケジュール
区画 | ザ・プロローグ(The Prologue) - 8月12日 |
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ボス報酬 | 《魔法のワタリガラス / Enchanted Raven》 《炎の大地のポータル / Firelands Portal》 |
第ニ週解禁のカードを加えた注目デッキ
クラス専用カードの明暗
ワン・ナイト・イン・カラザン第二週は10種の新カードが報酬となり、これで追加カードのおよそ半分がコレクションに解禁されたことになります。クラス専用カードに着目すると、9つのクラスすべてに1枚は新カードが開放され、プレイヤー達の構築傾向を見るにつけずいぶんな偏りがある印象を受けるのではないでしょうか。また同時に、事前評価とまったく異なるヒーローが少なからず存在することに驚かされると思います。
《祓い清め / Purify》の騒動もあってかネガティブな評価を付けられていたPriestは、残り2種類のミニオン達が存外使えるカードであったことが判明しラダーでプレイされる機会を着実に増やしつつあります。もちろんWarrior・Shaman・Warlockの人気ヒーローとはまだまだ天地ほどの差が開いているでしょう。しかし現行のテンポを重視するゲーム展開においてアンチとして機能することを証明できれば、再びメタゲームに存在感を取り戻すことも夢ではないはずです。
一方で新たなアーキタイプの確立を期待されていたWarlockは結果を出せていません。カラザン第一週のカードを使用可能となった南北アメリカ地域の選手権予選では、《銀食器ゴーレム / Silverware Golem》をZoolockに採用したプレイヤーがほんの数名だけ存在しました。しかし"Discard"というギミックにスポットが当たるほどの活躍を見せることなく、この状況はラダーにおいても同様の有様です。そして第二週の新カード《カラ・カザーム! / Kara Kazham!》に興味を示しデッキをプレイしていた著名プレイヤーはStrifeCroのほかにほとんど見当たりません。
プレイヤーを惹きつける新カードたちは構築意欲を刺激し、ヒーローやデッキの人気へ影響を与えメタゲームにダイナミックな変化をもたらします。第三週・第四週に残された22種類のカードはここからどれほどのインパクトをもたらし、クラスバランスの明暗を分けることになるのでしょうか。
参照リンク:
vS Data Reaper Report #14 [Vicious Syndicate]
Tempo Storm Standard Meta Snapshot 2016-08-16 [TempoStorm]
第二週追加カードでひときわ輝いていたのがこの2体、《バーンズ / Barnes》と《魔力の巨人 / Arcane Giant》です。デッキ構築と新しいデッキを試したいというプレイヤーの意欲を大いに刺激し、ラダーのマッチングが明らかに変化するほどの影響をもたらしました。
このクラス共通カードはどちらも現在の環境にがっちりと噛み合う性質が評価されており、メタゲームは旧環境のパワーバランスから変化していくきっかけとなりえるかもしれません。競技的なシーンでどれほど採用されるかは夏季選手権が丁度良いサンプルとなるでしょう。
この2種類のカードを採用したデッキリストの詳細は別途記事にしているため割愛します。
参照リンク:
➥ バーンズと魔力の巨人 (Deck Tech : Barnes & Arcane Giants)
◆ サンプルデッキリスト
Blauwtjess' Evolve Lurker (Midrange Shaman) [Hearthpwn]
[NEW + OP] Army of the Undead (Midrange Shaman) [Hearthpwn]
Lurking Death (N'Zoth Rogue) [Hearthpwn]
《堀に潜むもの / Moat Lurker》は敵味方問わずボード上のミニオンを1体破壊し、断末魔/Deathrattleによってそのミニオンを復活させるというクラス共通ミニオンです。高いマナコストがネックとなるでしょうが、この奇妙な能力はさまざまなアイデアを刺激するでしょう。
このミニオンについてはお馴染みのDisguised Toast氏が検証動画を公開しているのでご参照ください。
Hearthstone Experiments: Moat Lurker (BUGGED INTERACTIONS?!) [Youtube]
基本的な挙動は隠れ身/Stealth以外のあらゆるターゲット対象をミニオンを破壊し、断末魔/Deathrattleによって”同じフィールド”に復帰させます。《堀に潜むもの / Moat Lurker》のアビリティで対戦相手の《シルヴァナス・ウィンドランナー / Sylvanas Windrunner》を破壊、相手に自分の《堀に潜むもの / Moat Lurker》を所有させたとしても、《シルヴァナス・ウィンドランナー / Sylvanas Windrunner》が復帰するのは相手のボード上になります。
確定除去として、そしてさらに《掘り起こされたラプター / Unearthed Raptor》に類似した断末魔/Deathrattleの価値を倍加させるという二通りの使用法が考えられるでしょう。となればやはり相性が良い構築はDeathrattle Rogueが候補に上がり、または断末魔/Deathrattleのデメリットを回避する手段を持ったクラスでも検討の余地があります。
Shamanの《進化 / Evolve》で異なるミニオンに変化させる、または《影隠れ / Shadowstep》で手札のカードに戻しアビリティをリセットする手段も有効です。ただし他のカードとの組み合わせを必要とする性質は安定に欠け、対象が1体でしかないこともプレイヤー達を惹きつける魅力が不足しているようです。
◆ サンプルデッキリスト
なんにもナッシング
《気取り屋の俳優 / Pompous Thespian》を採用する合理的な理由を持った構築は登場していません。このカードはArenaにおいては悪いカードではないでしょう。少なくとも序盤の1:1トレードは着実に期待できます。しかし構築戦においてはシナジーを発揮することが難しい性質にあり、あえてこのミニオンに食指を伸ばす物好きはまだ居ないようです。
◆ サンプルデッキリスト
Karazhan Face Hunter [Hearthpwn]
VLPS's Hybrid Hunter [Twitter]
Orange's Hybrid Hunter [Twitter]
Kolento's Hybrid Hunter [Twitch]
サンプルのデッキリストは上から順にFace Hunter・秘策/Secret無しのHybrid・秘策/Secretと《覆面の女ハンター / Cloaked Huntress》入りのHybrid・そしてMidrange寄りという並びです。こうして眺めてみると、《やさしいおばあちゃん / Kindly Grandmother》という新カードはHunterクラスのオーソドックスな構築に最適だったことが証明されたかのようです。
本体だけではなくTokenの《悪い狼 / Big Bad Wolf》が3/2という高いスタッツに獣/Beastの種族特性までも持ち合わせており、ボードに残りやすい性質と併せて高く評価されています。《猟犬使い / Houndmaster》・《フフラン王女 / Princess Huhuran》の対象とするほか、《荒野の呼び声 / Call of the Wild》など強化とも相性が良いため2マナドロップとして定番のカードになりそうです。
なお、《悪い狼 / Big Bad Wolf》は原作においてワーゲン/Worgenという二足歩行の狼人間です。ハースストーンにおいて獣/Beastに分類される動物(Animal)とはまったくの別物なのですが、このカードに限って獣/Beast属性が設定されている理由は不明です。古くから存在する《ウォーゲンのスパイ / Worgen Infiltrator》・《激昂のウォーゲン / Raging Worgen》は獣/Beastではありません。
◆ サンプルデッキリスト
Jambre's Divine Paladin [Twitter]
敵味方問わずターゲット対象にbuffを与え、2マナのミニオンをランダムで召喚するPaladinの新カード。残念ながら現状ではこのカードを活用したデッキはほとんど試されていません。唯一注目を集めたJambreのデッキはトレードに強い聖なる盾/Divine Shieldミニオンと、最小限の秘策/Secretを備えたTempoデッキであり、《シルバームーンのポータル / Silvermoon Portal》と相性の良い最良の型のひとつであると考えられます。
◆ サンプルデッキリスト
Zetalot's Control Priest feat. Barnes and Onyx Bishop [Twitter]
Amaz's Barnes Resurrect Control Priest [TOP DECKS]
Zalae's Control Priest feat. Onyx Bishop [Twitter]
Top 30 Legend [NA] Priest [Hearthpwn]
《オニキスのビショップ / Onyx Bishop》が解禁されるやResurrect Priestの構築がさまざまなバリエーションで試されています。先週の《宴のプリースト / Priest of the Feast》に引き続き、今回のカラザンで実装されたPriest専用ミニオンは期待以上の活躍を見せていると評価すべきでしょう。
このControl型デッキの特徴はゲーム中に破壊された価値あるミニオンをボードに呼び戻す手段が《復活 / Resurrect》に加え4つに増えたことで安定性を高め、さらに状況次第では驚異的な価値を生みだすギミックへと強化されつつあります。《バーンズ / Barnes》もその要素のひとつに数えられ、ハイコストなミニオンのコピーを早い段階で召喚し、本来のスタッツで復活させるバリューは目を瞠るものがあります。また、時には動画のように《終末予言者 / Doomsayer》を延々と召喚しレイトゲームへ持ち込む異常な展開も可能となりました。ついに《アンドゥイン・リン / Anduin Wrynn》は対戦相手のターンまで盗むようになったのです。
Resurrect Priest
◆ サンプルデッキリスト
LEGENDARY N'Zoth/Barnes/Monkey Deathrattle rogue [Hearthpwn]
Kolento's Miracle Rogue [Twitch]
[In-Depth Guide w/Mulligan] Shadowthrattle Rogue [Hearthpwn]
対戦相手の使用クラスからランダムなカードを1枚獲得する《怪盗紳士 / Swashburglar》は早速いくつかのデッキで採用されています。1マナ1/1でボードに置かれるミニオンは決して強力なものではありませんが、序盤の展開を助ける材料にはなるでしょう。また、軽いマナコストを利用してコンボ/Comboアビリティ発動のアクティベイターにもなる便利さが光ります。
このカードの真価を引き出すには《イセリアルの売人 / Ethereal Peddler》の解禁を待たねばならず、または海賊/Pirateの種族特性を活かせる構築を見つける必要があります。
しかし、それらのシナジーを活かせていない現在であっても重宝されているのは、このカードがRogueクラスの定番カードとなりえるほどに利便性を評価されてのものでしょうか。
◆ サンプルデッキリスト
Kranich's Midrange Totem Shaman feat. Wicked Witchdoctor [Twitter]
Shaman専用の新カード《邪悪な呪術医 / Wicked Witchdoctor》はスペルの使用によってランダムにトーテム/Totem種族を召喚します。「基本のトーテム」とはヒーローパワーで召喚される4体のTokenミニオン達を指し、《トーテム・ゴーレム / Totem Golem》のような強力なミニオンが召喚されるわけではありません。
ミニオンの性質としては《ヴァイオレット・アイの講師 / Violet Teacher》に近似しており、Shaman特有のシナジーを活かすことで強みを発揮するミニオンです。しかしAggro Shamanの強力な現環境にあっては、4/3/4より4/7/7で俺、殴るという結論に留まり事前評価の高いミニオンではありませんでした。
World Championship2年連続出場の韓国プレイヤーKranichのデッキはこのトーテム/Totemシナジーをふんだんに詰め込み、Tokenを強力に展開することも可能なMidrangeデッキとして構築されています。
◆ サンプルデッキリスト
StrifeCro's Kara Kazham!, Barnes Renolock [Topdecks]
StrifeCro’s Kara Kazham!, Barnes Renolock [Twitch]
新スペル《カラ・カザーム! / Kara Kazham!》を加えたデッキは残念ながらほとんどプレイされていません。数少ない例においてはStrifeCroのようにRenolockの構築で試されています。このサンプルデッキは断末魔/Deathrattleミニオンと《頽廃させしものン=ゾス / N'Zoth, the Corruptor》を中心に構成され、珍しいミニオンの《チョ=ガル / Cho'gall》などユニークなオプションが目に付きます。OldGodsで追加されたこのレジェンダリーミニオンと組み合わせれば、《カラ・カザーム! / Kara Kazham!》は瞬間的に盤面を制圧するツールとして光るかもしれません。
しかし実際のところ、グッドスタッフとは言い難いこのカードはRenolockに適しているかという疑問が残ります。C'Thunのようなテーマを持ったデッキにおいても不純物となり、強いて使うだけの理由がまだ見えてこないのが実情です。
新カードを加えたデッキリストの検索
➥ Hearthpwn / decks
項目解説
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Deck Name:
デッキ名の検索。あまり使わないがトーナメントデッキの検索に便利
Author:
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Contains:
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Doesn't Contain:
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Patch:
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Include Unreleased Cards:
未実装のカードを含むかどうか。Noにすれば今現在開放されていないカードを入れたデッキは除外
Additional Filters :
デッキタイプなど細かく設定可能。~is の絞り込み検索と~is not の除外検索を組み合わせると便利。
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