Ranked Play Season #3 June 2014
Index
▼ Overview▼ Druid
▼ Hunter
▼ Mage
▼ Paladin
▼ Priest
▼ Rogue
▼ Shaman
▼ Warlock
▼ Warrior
【重点事項】
このMeta Reportは海外サイトのガイド記事やトーナメント、ラダーのストリーミング等を参考に記述しています。当ブログ管理人の観測範囲内における情報と印象を基にしているため、実状にそぐわない面も多々あろうかと思います。その点はご了承下さい。
Hearthstats6月統計リポート
➥ [Hearthstats] June Report
拡張パッチ「Curse of Naxxramas」実装を前にして、カードの追加や調整が行われていない中でもMetagameは日々刻々と変化を続けています。
Warlock、Druid、Hunter、Warriorによりガッチリ組まれたスクラムに、Rogueがここまで深く食い込んでくるとはほんの2~3ヶ月前まで予想だにしなかったことです。
Midrange Hunterの台頭とUnleash the Houndsのnerfによる没落、ライバルの急速な浮沈を横目に頂上争いに加わったRogueは今シーズンも大きな存在感を保っています。
しかし頂点に登りつめたなら今度は追われる立場となるのが世の習い。
HearthstoneのMetagameも例外ではなく、Miracle Rogueを打ち破るために彼女を中心としてゲームは変転の最中にあります。
そこにはノスタルジーを誘うような戦術の応酬もありました。いつか来た道をたどるようであったラダー正式シーズン第三回、Season Juneを振り返っていきましょう。
MIRACLES AND OTHER WONDERS
▲IndexMiracle Rogue、Miracle Rogue、Miracle Rogue。
ラダーを回せばValeera Sanguinarと対面する。原作のWorld of Warcraftにおいてドが付くマイナーキャラクターだったらしい彼女が舞台の中心へと躍り出たのはまさしく奇跡と言えるかもしれません。
白磁の肌に猫族のしなやかさと優美にとがる長い耳、Blood Elfの彼女は子供時代に両親の命を盗賊に奪われ、その身を剣闘士にやつして生き延びてきました。やがて力をつけ奪う側へと立場を変えた生い立ちそのままに、奇跡のヒロインは容赦なく貪欲に勝ち星をむさぼり続けています。
この傾向はトッププレイヤー達がしのぎを削るLegendランク帯においてより顕著なものとなります。そしてトーナメントにおいて現状ではMiracle Rogueを使用デッキのひとつとして選択しない理由がほとんど見当たらないようです。
つまるところ、Miracle Rogueは最も信頼性の高いデッキとして現在支持を集めています。
とは言えMiracle Rogueも無敵のデッキということは無く、Valeeraの独走を許すまじと他8人のHeroはそれぞれの対抗手段を模索し続けています。
ラダーにおいていまだ人気トップのWarlockはZooが若干の減少傾向にあり、Miracle RogueへのカウンターとしてHandlockの評価は高止まりの傾向。
これに便乗する形でMiracle Rogue、Handlockどちらにも優位に立ちまわる鋭さを持ったAggroや特定のコントロールデッキがひとつの勢力を形成しています。
とりわけHandlock、というよりもWarlockにとって悪夢の再来であるBurnダメージ主体のMage復権は目覚ましいものがあり、シーズン中盤に開催されたDreamHackトーナメントの優勝者がこれに拍車をかけました。
そしてPaladin。あらゆるデッキタイプにおいてEqualityを取り入れるのが常となり、どんなに強大なミニオンを並べる相手も突破する可能性を秘めています。
Metagameはいま幾つものデッキが折り重なった危ういバランスの上にあり、ほんの小さな変化ですらいまの環境を押し流す潮流となりかねません。
そして今月は予告されている拡張パッチNaxxramas解禁のシーズン(の予定)
今後のデッキ流行がどのように移ろいゆくかは新カードの実装時期に左右されます。
テンポ回帰
Miracle Rogue最大のキーカードはGadgetzan Auctioneer、デッキのメカニズムはカードサイクルにあることを以前の特集記事で書きました。
Spellカードの使用がカードドローとなり、手札にカードコンボの材料を呼びこむことが最大の強み。
このシナジーを断ち切るにはGadgetzan Auctioneer無しでRogueに除去を使用せざるを得ないようにプレッシャーをかけていく他ありません。
ウクライナのプレイヤーKolentoにより磨き上げられたMiracle Rogueというデッキもまだまだ変化の途上にあります。現在の流行はGadgetzan Auctioneerへ依存しすぎるカードサイクル主体からMidrange寄りへのシフト。
デッキバリエーションのひとつ、5月中盤に多くの支持を集めた➥ Black Magicをひとつの契機として、Azure Drakeが5マナカードとして定着しました。
Cantrip(おまけドロー)によりカードを引きつつ盤面にポジションを取る意識が高まり、Gnomish Inventorを採用するデッキも散見されます。
Miracle Rogueの盤面にミニオンを残したくない、この意識が対戦相手に除去カードを吐き出させるという効用も期待されてのものです。
これに追従するかのように他HeroのデッキにおいてもAzure Drakeをデッキに組み込み、ゲーム中盤に2体の竜が睨み合うのはありがちな展開です。
Azure Drakeは場に出すだけでカードを引き、4/4のステータスとSpell Damage +1の恩恵も無視できない存在。中盤のテンポを形成するボディとして非常に優秀です。
特にMiracle RogueはここからDrake自体にCold Bloodを乗せて殴れば8ダメージ、さらにSpell Damage+1の恩恵を受けたダメージスペルも脅威。
Gadgetzan AuctioneerとPreparationが同時に噛み合えばそこでゲームが決まりかねないほど一挙にアドバンテージを稼ぐことも可能となります。
故にAzure Drakeは可能な限り迅速に処理したい。
しかしCantripでカードを1枚ドローしているため、リムーバルスペルで対処すれば単純な手札のディスアドバンテージとなる。処理が厄介なミニオンの代表格たる所以です。
ここで再びArgent Commanderの有用性が光りました。
同じ6マナ帯にはCairne Bloodhoof・Sylvanas Windrunner・The Black Knightと強力なLegendaryミニオンがひしめいていますが、その中にあってもヴィクトリーおじさんの輝きに翳りは見えません。
Chargeにより場に出してすぐにアタック可能、そしてどんなダメージも無効化するDivine Shieldにより生き残る。
つまり、相手の盤面に残るthreat(脅威)、次のターン以降ダメージを与えてくる可能性を排除して、自分の盤面に4/2のthreatを残すという強烈なテンポカードです。
RogueにはSapという手段があり、6マナ以降で場に出てすぐ仕事のできないミニオンをバウンスされてしまった場合の遅れは致命的なものとなりかねません。
往々にしてテンポの遅れを取り戻すよりもいや早く、奇跡のカードコンボが成就します。
It's combo time !
@TidesTV @AndreyYanyuk @Tempo_Storm Congrats to Tides and RDU's druid decks for making it to the finals. pic.twitter.com/liCmb33vnC
— Hugo Guerreiro (@Pugnatorpt) 2014, 6月 29
雑コラすぎるゲームが終盤に近づくにつれ、Malfurionパパのお仕置きタイムに怯えるようになったのはいったい何時からのことでしょうか。
StrifeCroのデッキに代表されるかつて流行した➥ Midrangeスタイルにおいては、どんな状況にも対応できる懐の広さとカードバリューで相手を押し切る、横綱相撲の立ち回りがあるべき姿でした。
ゲーム中盤から後半にかけて、ヘルスを3分の1以上も一息に削るカードコンボを組み込むことは、なにもDruidに限った傾向ではありません。Heroやデッキタイプが違っていても、Leeroy Jenkinsは常に警戒しなければならないカードとなりました。
こうした動きはMetagameの要請に従い強烈なカードコンボを採用せざるを得ないという、若干ネガティブな事情も含みます。
人気のHeroは宿命的にミラーマッチに対処せざるを得ないこと、さらにここにおいてもMiracle Rogueが大きな要因の一つとして居座っています。
通常のカードデッキが引き出すデッキパワーはターン経過とカードドローに依存するものですが、Miracle Rogueの場合はカードサイクリングにより10ターンほどの時間があれば、これを全て無理くりに引き出し切ることが可能です。
実際のところ最も確実にMiracle Rogueを仕留める手法とは、彼女の手札に材料が揃いそれを用いるだけのマナが満ちるよりも早く倒すことに他なりません。
際限なくArmor値を積むことが可能なWarrior Controlや、ヘルス回復とボードポジションを両立できるControl Paladinを除いて、8~9ターン目以降に強みを発揮するデッキは余りにも遅すぎるのです。
2枚のGadgetzan Auctioneerがデッキの底に眠り続けるという幸運に恵まれない限り、
時間は常にValeeraに味方します。
▲Index
Heroの相性を考えるときに、Druidは一般にShamanを苦手とすると言われています。
Shamanは使い勝手良い除去カードを幾つも備え、Druidの繰り出すミニオンに的確な答えを持っていることがその大きな要因。昨シーズンはその苦手とするShamanがHunterの減少と反比例してラダーに姿を見せるようになりました。
また4月シーズンには復権したHandlockにも苦しめられました。
Naturalize以外の確定除去(相手の脅威を無条件で排除できる)を持たないDruidにとって、Giantの単純な力押しは実際脅威です。
Big Game Hunter・The Black Knightなど対処の手段はもちろん用意されています。
しかし、Warlockと対戦する時は相手のデッキがZooであることも想定したマリガンを行うため、どちらも強いて残すカードではなくその後のカードドローに運を委ねることとなってしまいます。
そしてMiracle Rogue。
Sapのある限りDruidとMiracle Rogueのテンポ比べはあまり分が良い勝負とは言えません。
こうして毎シーズン幾多の苦難に見舞われ続けているDruid。Shamanが苦手、Handlockが苦手、Miracle Rogueが苦手と言われたDruid。
しかし、それでもなおカードの入れ替えにより問題を克服し続ける不屈のDruidは、ラダーとトーナメントにおいてWarlockに次ぐ人気を保ち続けています。
昨年末頃に定番カードだったClawをデッキから抜きInnervateを代わりに入れるようになった時からすべての歯車が噛みあうようになりました。
Druidの専用カードが持つ幅広い対応力とマナリソースのギャップが埋まり、Druidはどんな相手とも五分に戦える安定したHeroという印象が多くのプレイヤーを惹きつけているものでしょう。
また、シーズン開始から終盤までデッキの流行に対して柔軟な対処が可能であることも人気の理由。ランクリセット直後のシーズン序盤は多くのプレイヤーがAggroデッキを選択する傾向にあるため、ZooとFace Hunterへの対処にはWatcher DruidやToken Druidが有効。
◆ Deck Spotlight
Deck Spotlight: MaSsan Watcher [Youtube]
Guide: Legend Watcher Druid [Hearthstone Players]
Imp Token Druid Legend Deck! [Youtube]
Trump's Ramp Token Druid [Youtube]
MYM.Skip - Token Druid [Youtube]
Aggroが駆け抜けたあとの環境にいかに対処していくかがDruidの課題となります。
今シーズンのDruid使い達が選択したMetagameへの対抗策はMidrangeへと寄せたアグレッシブなテンポミニオンでした。
Here is the deck i was using to climb. pic.twitter.com/46VQI7Lrat
— Alexander Malsh (@Kolento) 2014, 6月 7
◆ Deck Spotlight
Neo Ramp Druid Guide [Hearthstone Players]
Deck of the Week #17: Midrange Druid [Blizzpro]
Hero Masterclass #2: Druid - with ThijsNL [onGamers]
デッキ構築の基礎はWrath / Keeper of the Grove / Swipe / Druid of the Claw / Ancient of Loreの鉄板カードとInnervate / Wild GrowthのオプションをベースとしたRampスタイルに大きな変化は見られません。
傾向としてはForce of Nature / Savage Roarを2枚づつ採用しコンボ寄りのデッキが人気を高めているようです。
◆ Deck Spotlight
Ek0p Savage Roar Druid [Hearthpwn]
あまり多く見る機会こそありませんが、Innervateを加えた12マナコンボ、
Force of Nature + Savage Roarx 2の合計22damageも潜在的な脅威として認識しておくべきでしょう。
またForce of Natureは手札に腐りやすいカードであるため、1枚挿しに留めて6マナミニオンの選択肢とバランスを取るのも有効な選択肢。
変わったところではDemolisherを活用したデッキや”Miracle Druid”、温和なMalfurion Stormrageに似つかわしくないハイパーアグロデッキなどのユニークな試行も注目を集めたシーズンでした。
◆ Deck Spotlight
Rushino's Demolisher Druid [Nemukejp]
Budget Deck of the Week #7: Midrange Druid [Blizzpro]
Miracle Druid the way it should be! [Hearthpwn]
TotalBiscuit : High Ping - Lord of the Gimmicks [Youtube]
Hyper Aggressive Druid - Top 20 Legend [reddit]
▲Index
Hunterの現状を見るにつけ、カード1枚1マナコストの上昇という重みを痛感します。
Unleash the Houndsのnerf以後、4月に隆盛を極めたMidrange Hunterはラダーから姿を消したままです。
実際のところは使い物にならないデッキなどということはありませんが、有利をとれないMiracle Rogueとのマッチアップが多い現状のラダーではあえて用いる理由もまた無し。
このデッキがまだ特定の状況において有用であることはTempo StormのReynadがトーナメントで証明しています。
◆ Deck Spotlight
Reynad DH Summer Midrange Hunter [Hearthpwn]
Deck of the Week #18: Midrange Hunter [Blizzpro]
DreamHack Summer 2014 HearthStone: ThijsNL vs Reynad Quaterfinal #1 (16.06.2014)
また、正式サービス開始の3月前後まであれほど大暴れしていたHunter Aggroの人気が戻ってこないのも興味深い状況です。Unleash the Hounds弱体の影響はもちろん受けていますが、Midrangeスタイルと比べれば軽微なもの。
天敵のControl Warriorが目に見えて減少し、かつMiracle Rogueとの相性も良いデッキです。再び多くのプレイヤー達がHunter Aggroに鞍替えしてもよさそうなものですが、Zooの存在がネックとなっているのかもしれません。
もしくは、Zooのほうが有利なマッチアップが多いためAggroデッキを使うならZooにしようという意識が働いているのでしょうか。
Druidも厄介な相手の一人ですが、Druid of the ClawしかTauntを持たないMidrangeが流行している間は勝率を五分以上に稼ぐことも可能です。
自分の属するランク帯の傾向を掴み的確に用いることが出来るなら、再びラダーにおいて有効な選択肢に戻ってくるかもしれません。
VS Series: Miracle Rogue vs Face Hunter
Aggro、Midrange以外の傾向としてはControl型デッキの模索が続いています。
Trapを活用するHunterは、Miracle Rogueの動きを封じる効果的な手段を数多く揃えています。いまだその有用性が証明されているとは言い難いものですが、キッカケさえあれば脚光を浴びるポテンシャルを秘めています。
Freeze Mage対するキルカード、Flareを持つことが次のシーズンでどれだけ有利な材料になるかも要チェック。
ただ今シーズンのHunterは7月1日のPatch 5834で修正されたドロップバグにより、悪い意味で注目を集めてしまいました。
◆ Deck Spotlight
Pyromaniac Secrets [Hearthpwn]
Control Hunter Legend Guide [Hearthstone Players]
King Krush Hunter (Control Deck) [Hearthpwn]
Hunter Control - Animals! [Hearthpwn]
▲Index
6月14日から開催されたDreamHack Summer VIAGAME Championship優勝の栄光と賞金1万ドルを手にしたのは若干17歳の少年でした。
ルーマニアの若きHearthstoneプレイヤーRDUの快挙に後押しされてか、昨シーズン復活を遂げたFreeze Mageの勢いはいや増しに増して顕著なものです。
トーナメントシーンにおいてはすでに重要な一角を占めるこのデッキ。
ただFreeze Mageと一口に言ってもデッキを構成するカードによってプレイングが若干異なり、その微妙な違いを理解しておくことはFreeze Mageを相手取る際に置いてもなおざりにできないものです。
左)最もオーソドックスなFreeze Mageデッキ
AlexstraszaからBurnスペルで仕留めるスタイル。Alexstraszaを引けるかどうかの運に依存しすぎると見る向きもあるが、先攻で9ターン目までに引くカードは12枚、ドロースペルとミニオンでさらに手札を引くため不安定なデッキではない。
ゲームプランは Draw , Stall , Sweep , Destroy ,
カードプレイの選択肢が豊富であることと裏腹に至ってシンプルです。
(ただしこのゲームプランは特定のマッチアップにおいて深刻な問題を抱えている)
差し迫った脅威が無ければ手札を増やし、ボードにミニオンを並べられてもFreeze効果のAoEで足止めし、さらに強力なAoEスペルで掃除しつつゲーム後半までのらりくらりと乗り切った後にAlexstraszaが相手のヘルスを15に強制的に減らす。最後はIce Blockで生きながらえつつトドメのダメージスペルを叩き込む。
Alexstraszaを繰り出すタイミングでIce Blockを1枚貼りつつ手札にもう1枚保持しておく余裕があればベスト。Ice BlockのSecret効果により何がどうあっても死ぬことは無いので(自分のターンに相手のLeper Gnome を破壊するような自殺行為やターン開始時にfatigue damageを受けない限り)そのもう1枚によりダメージスペルを用いる時間が実質2ターン延長されることとなります。
Finish Comboの一例
4 Frostbolt + Ice Lance x2 = 11damage
5 Frostbolt x2 + Ice Lance = 10damage
6 Frostbolt x2 + Ice Lance x2 = 14damage
7 Frostbolt + Ice Lance + Fireball = 13damage
8 Frostbolt + Ice Lance x2 + Fireball = 17damage
10 Frostbolt + Fireball x2 = 15damage
10 Frostbolt x2 + Ice Lance x2 + Fireball= 20damage
7マナ以下のコンボはIce Blockと両立でき、8マナ以下の組み合わせにはBloodmage ThalnosによりSpell damage +1を乗せるオプションがある。
10 Bloodmage Thalnos + Frostbolt + Ice Lance x2 + Fireball = 21damage
Pyroblastが手にありIce Blockによる時間的猶予があればなお良し
◆ Deck Spotlight
otter pops [Hearthpwn]
RDU‘s Freeze Mage Deck - Dreamhack Winner [Hearth2p]
Gaara's Freeze Mage Deck [Youtube]
Mage guide: Frost Mage control in current meta [GosuGamers]
中)
Secretスペルにより生き延びつつMidrange寄りのミニオンとFireballをダメージソースとするタイプ。Kolentoが一時期愛用していただけあってかなりトリッキーでありタイミングの妙を得るまでに練習を要する。Burn Spellを除去として用いるかダメージソースとして用いるかの判断力が重点。
Frost ElementalからIce Lanceへ繋ぐオプションも念頭に置く。
◆ Deck Spotlight
EU #1 - Kolento's Frozen Skill Mage [Hearth2p]
右)
Azubu TVとの契約が切れる直前あたりでStrifeCroが配信で使っていたタイプ。
オーソドックスなFreeze MageではControl WarriorとPriest、対策カードをデッキに入れたDruidに対してダメージソースが不足し極めて不利(勝つこと自体が不可能)なシチュエーションに陥りがちとなります。これを克服するため設計されたデッキですが、Molten GiantはAggroに対しても同様に有効。
◆ Deck Spotlight
StrifeCro's Hearthstone Stream [Azubu TV]
Inferno - StrifeCro's Control Mage [Hearthpwn]
Molten Freeze Control Mage [Hearthpwn]
左)古き良きFrost Giantsのリバイバル
多数のボードコントロールスペルとダメージソース(擬似Tauntも兼ねる)のGiantsにノスタルジーをかきたてられますが、懐かしいだけでなく現環境に沿ったデッキでもあります。このデッキを使いこなすには、相手のデッキ内容を読み取り正しく次の行動を予測することが不可欠となります。
◆ Deck Spotlight
Spyte's CryoGiants (Legend Rank) [Hearthpwn]
右)OTK Freeze Mage
デッキコンセプトがまるで異なるので要注意。
あまり多く見かける機会は無く、トーナメントシーンでもTavern Takeover #2でTempo StormのHypedが一度使用したのみ。
◆ Deck Spotlight
Atom Freeze Mage - Hyped [Topdeck]
Freeze Mageは正しくカードを用いれば相手のすべての行動を徒労に終わらせる、ある意味一方的な性格のデッキです。
まるで心の通わぬ雪の女王と対面するような、まとわりつく冷気すらおぼえるカードプレイにはMadonnaの曲の一節がふと思い出されます。
Madonna - Frozen
この真夏のMetagameにピッタリじゃないでしょうか。
興味のある方はTrumpのYoutubeリスト、Freeze Mageの名手Otterから直接指南を受ける動画シリーズをチェックしておきましょう。
Hearthstone: Freeze Mage Education Feat. Otter! - Part 1 [Youtube]
Hearthstone: Freeze Mage Education Feat. Otter! - Part 2 [Youtube]
Hearthstone: Freeze Mage Education Feat. Otter! - Part 3 [Youtube]
Hearthstone: Freeze Mage Education Feat. Otter! - Part 4 [Youtube]
Hearthstone: Freeze Mage Education Feat. Otter! - Part 5 [Youtube]
Hearthstone: Freeze Mage Education Feat. Otter! - Part 6 [Youtube]
心に留めておくべきは、Freeze Mageには明確なカウンターが存在することです。ひとつはいつか来た道の繰り返し、ヘルスを大幅に回復するスペル。
過去にFreeze Mageが大流行した時にDruid達はこぞってHealing Touchをデッキに組み込みました。Alexstraszaで減らしたヘルスも一瞬で安全圏へと脱することができたのです。
ヘルス回復アビリティに注目したControl型Paladinの俗称、Healadinがよく知られるようになったのもこの頃からです。
そしてもう一つ。
現在最もポピュラーなAlexstrasza Freeze Mageにとっての、過去には無かった最悪のカウンターデッキがWarrior Controlです。
仕様変更前のAlexstraszaは積み上げたArmor値も同時に削ることができましたが、現在はヘルスとArmor値が区別されているためダメージソースのBurnスペルすべて叩き込むほどにカードを引かなければ単純にダメージソースが不足。
数々の除去を持つWarrior Controlに対してAlexstraszaはBattlecry能力以上の働きを期待できないため、残りのヘルスとArmorをスペルで削りきれるかという問題です。
Fireballx 2 + Frostboltx 2 + Ice Lancex 2で合計26、Bloodmage ThalnosのSpell damage +1を加えて32。Pyroblastまで叩き込む時間的な猶予があれば勝目も無くはありませんが、相手がFreeze Mageのメカニズムを知ら無い限りはかなり厳しいのが現実です。
Alexstraszaをドローできなかった場合さらに悲惨で、Armor値を12以上積まれた場合はダメージが不足し逆立ちしても勝利への道は見えません。
ArmorsmithやShield Blockを相手が引かないことを神頼みするか、Warriorとのマッチアップが多いようならStrifeCro型のFreeze Mageを使うことを検討すべきでしょう。
Freeze Mage相手に9ターン目までにIce Blockを発動させるだけの圧力と、Tauntミニオンを持たないControl Warriorに対して活路を見出すことができます。
Freeze Mageのことばかり触れていますが、忘れてはならないのがAggro Mageの存在。
第一線の流行の陰に隠れ大きく目立つことはありませんが、Tauntを飛び越えて直接ダメージを与えていけるこのデッキはWarrior Cotrol以外のどのデッキにとっても気を抜いてはならない相手です。
◆ Deck Spotlight
Mage guide: Aggro Mages in modern meta [GosuGamers]
Jaina Aggromoore [Hearth2p]
Force Strategy Gaming Deck Spotlight: Aggro Mage [Youtube]
▲Index
環境の変化が呼び覚ましたMetagameの旧支配者はMageだけではありません。
KoyukiのControl Paladinをピークとして、右肩下がりの人気に甘んじていたPaladinが再び注目されつつあります。
ここ数ヶ月はAggroデッキ以外に特に光るところの無かったPaladinですが、元来ボードポジション争いにおいては有効な手立てを数多く持つことで安定していたHeroです。環境がMidrangeへ寄るほどにその真価を発揮していくことを期待されています。
デッキの人気傾向はAggro 5 : Midrange 2 : Control 3(当社比)とバランス良く分散しており、現在最もデッキバリエーション豊かなHeroでもあります。(逆に言えばMetagameを塗り替えるほどの影響力あるデッキは出てきていない)
とはいえPaladinを相手取る場合のマリガンはまずAggroを想定しておくのが無難でしょう。Handlock、Miracle Rogueの人気が衰えない限り、そのカウンターデッキとしてAggro Paladinは一定の勢力を保ち続けることになります。
◆ Deck Spotlight
- Aggro
Aggrodin - Paladin Aggro Deck [Hearth2p]
Shockadin (Paladin in the New World) [Hearthstone Players]
- Mid
LJ's Best Midrange-Control Paladin Deck [Youtube]
Midrange Paladin Guide by Skip [Youtube]
- Control
Legend Control Paladin Guide [Hearthstone Players]
Trix Control Paladin Deck [Hearthstone Players]
Brewing on the Ladder: Blood Knight Paladin [Hearthstone Players]
中でも支持されているのはRoot GamingにXixoと共に加入したプレイヤーErAのMid-Controlスタイル。強力な除去とバリューなミニオンで中盤のボディを形成し、Shaman同様に様々なシチュエーションに対応可能なデッキとなっています。
ERA’S SEASON 2 SPELL PALADIN [TopDeck]
Deck of the Week #19: ErA Control Paladin [Blizzpro]
新たなタレント
トレンドとは様々な要因から象られるものです。
トーナメントで優勝したプレイヤーやLegend Rank1位を奪取した強者のデッキ、情報コミュニティの影響力と注目される理由はさまざま。
変わったところでは、視聴者を多く抱える配信プレイヤー愛用のHeroが人気を高める例もあります。Liquid Amaz配信の影響により、Priestってもしかしてイケてるんじゃないかと気の迷いを起こした人は数知れず。
そして現在Paladin使いのタレントが注目を集めつつあります。
Athene
ベルギー出身、トム・クルーズを彷彿とさせる甘いマスクと裏腹にけっこう過激な発言の多い人物。World of WarcraftやDiablo3などのゲーマーとして、そしてゲームを通じたチャリティーに(たまに暴走する)篤い志を持つことでよく知られていた彼が、再びHearthstoneに熱中し始めました。
クローズドβ以来のブランクはともかく、視聴者のアドバイスもガン無視のSword of Justiceで相手Heroに殴りかかるプレイングが衝撃的。しかしそれでも今季はランク5まで到達する健闘を見せています。
Diablo3で世界最速のレベル60達成記録を持つなど尋常ではないやり込みゲーマーですから、今後は新たなMetaを生み出すプレイヤーへと進化していくかもしれません。
WORLD FIRST DIABLO 3 ACHIEVED [Youtube]
Zilea
怒りの沸点が30°Cほど、このゲームを続けていたらストレスで寿命が縮むんじゃないかと見ているほうが心配になります。配信中のRage quitがキレ芸の域にまで達したものか、妙な人気を獲得したプレイヤー。
ネタ枠ではなく彼の用いるヘルス回復に特化したHealadinは実用の範囲ですが、視聴者達は彼のプレイではなく彼がヘッドセットを投げ捨てるのを楽しみにしています。
Playlist ZileaX [Youtube]
Zilea 138 HP RAID BOSS [Hearthpwn]
▲Index
カードコンボに依存しすぎる現状ではいまだ光明は差してきません。
今シーズンのトーナメントシーンにおいては特定クラスへのカウンターデッキとして見る機会が多い印象でしたが、ラダーでの地位向上に良い材料とはなっていないようです。
Miracle Rogue、Handlockと明確に不利の付くマッチアップが多くWarrior Controlが減少傾向にある現在においては、マッチアップの機会が多いDruid相手に勝ち星を拾っていかなければなりません。
VS Series: Amaz Priest vs Strifecro Druid
デッキ傾向は変わらずControlスタイルが主流。このHeroの扱いに習熟したプレイヤーであれば高い勝率を保持することも可能なようですが、数多くの選択肢の中で敢えてPriestを選ぶ理由は見えてきません。
現状を打破するために、ミニオンベースのMidrangeを模索するプレイヤーも居ます。
この傾向は拡張パッチ「Curse of Naxxramas」の追加カードにより顕著なものとなるでしょう。
◆ Deck Spotlight
Tank 'n Spank [Hearthpwn]
Mercenary Mind [Hearthpwn]
(このデッキはHearthstone開発チームプロデューサー、Yong Woo氏が配信で使っているもの)
- Control
Awakening the Ancients Priest [Hearthstone Players]
Ultimate Priest Deck Building Guide! [Hearthpwn]
Zetalot Priest [Hearthpwn]
シーズン初頭にはAggroデッキがちょっと話題になったりもしました。
"Burst Church" Priest Deck ... because Rogues do it. [reddit]
また、ほとんど見かけなくなったInner Fireコンボデッキも相手の虚を突くプレイが楽しめるでしょう。
Kripparrian's The TerriblePriest Deck [Youtube]
▲Index
Miracle Rogueのひとつ奇妙な点は、誰もが最上位のデッキと認めざるを得ないほどの活躍を見せているにも関わらず、プレイヤーの数自体はWarlock、Druidに大きく水をあけられている現状です。
Aggroほどの早さはありませんが、勝つにせよ負けるにせよ10ターン以内に決するのでラダーを回すのにテンポ悪いデッキというわけでもありません。しかしラダーのランク帯に依って分布はかなり偏っている印象です。
このデッキの威力はプレイングに依存するところが大きい故かもしれません。
ラダー序盤から中盤まではさほど警戒する必要はありませんが、Legendランクへ上り詰め、そしてそれ以上を窺おうとするなら必ず壁となって立ちはだかるでしょう。
ここで取るべき現実的な手段としては、自分でMiracle RogueをプレイするかMiracle Rogueへの対策を考えるかの2択となります。
Aggro
Rogue Aggroの試みは過去何度か散見されましたが、トーナメントに姿を表すほどメジャーとなったのは久方ぶりのことでしょう。
NAサーバーのLegendランクプレイヤー、Backspaceの構築したAggroデッキは対Miracle Rogueの最右翼として今シーズン注目を集めました。
このデッキはKing MuklaとColdlight Oracle(+ Shadowstep)によりMill(相手のカードを切り刻む)の可能性もありますが、あくまでオプション過ぎずMiracle RogueがLeeroy Stepコンボを使える時間になる前に倒すことが意図するところです。
◆ Deck Spotlight
#2 NA - Backspace's Coldlight Rogue [reddit]
Backspace Rogue [Liquidhearth]
Tempo Rogue
Miracleを倒すもう一つのRogue、Tempo Rogueも静かな人気を保っています。最もRogueらしいプレイングに固定の愛好者が多いデッキですが、Miracle RogueとZooのどちらにも対応可能であるため若干需要が増した印象。
ただし、Zooへの対処はMiracle Rogueでも可能であるため、あえてMiracle RogueではなくTempo Rogueデッキを選ぶという材料には乏しい現状です。
◆ Deck Spotlight
Value/Tempo Rogue (destroys Miracles!) [Hearthpwn]
Tempo Rogue - Zoo Smasher [Hearthpwn]
Beginner Deck Tech: Basic Tempo Rogue. 0 Dust. [reddit]
最後に、ここ数ヶ月のMiracle Rogueデッキにどのような変化が見られたかをざっくりチェックしておきましょう。
Cycling Heavy
以前このブログでも特集したSeason1前後のMiracle Rogue。Acolyte of PainやFan of Knives2枚挿しなど、カードサイクルに比重を置いている。
Control Warriorを想定してAssassin's Bladeを1枚挿しが基本となっていたのも特徴
数枚をSouthsea DeckhandやMana Addictと入れ替え強烈なコンボダメージの機会を増やすBurstタイプもこちらの派生。
Kolento's Miracle Rogue Guide [Youtube]
Semi-Miracle
Gadgetzan Auctioneerに依存しすぎるMiracle Rogueから脱却することを目的に設計されたデッキ。
しかしAzure DrakeとEarthen Ring Farseerにより解決されたため流行には至りません。
Curi's Semi-Miracle Rogue [Liquidhearth]
Extensive
やったぜ!NA #1 Legend! pic.twitter.com/F48luIOf8T
— naca (@Naca_Tnnn) 2014, 6月 11
今シーズンNAサーバーでLegendランク1位の座を奪い、公式ブログ「Top Ranked Players」の頂点にも名前が載った(記事が上書き更新されて残念ながら消えてしまった)日本人プレイヤーも愛用しているモダンMiracle Rogue。
Black Magicの登場以降数枚のカードの差異はありつつも、ラダーとトーナメントどちらにおいても現在最も多く見る機会があるデッキです。
シーズン中盤にはGnomish Inventorを4ターン目のボディとして加えるのが流行。
25 Legend Ultimate Miracle Rogue Guide! [Hearthpwn]
ManaGrind ForsenやMassanの使うSinister Strike入りもこの類型。
Pro Corner HS #3 - Miracle Rogue Coaching w/ Forsen Pt. 1 [Youtube]
Malygod Rogue
特異なタイプとしてMalygosのSpell damage + を生かしたBurn damageデッキも一時的に流行する気配がありました。ShadowstepとLeeroy Jenkinsを抜くという徹底ぶりによりほぼ別物のデッキに仕上がっています。
Malygos Rogue [IHEARTHU]
▲Index
Aggro HunterとMidrange Hunterに封殺されていたShamanは5月シーズンに大きな躍進を遂げました。そのままの勢いでMetagameの上位へ登っていくかと思いきや、今シーズンは1テンポの遅れに歯噛みするシーンが多い印象でした。
本来有利をとりえるはずのDruidに序盤からテンポを握られると、14点以上を叩き出す9マナコンボForce of Nature + Savage Roarで押し切られる。
Miracle Rogueからは8マナ以降の展開においてLeeroy + stepコンボ18damage以上の脅威に晒される。
今シーズンShamanに課された命題は中盤のテンポで遅れをとってはならないことでした。これには旧来のコントロール寄りデッキからMidrangeへシフトすることが求められます。
5月末に開催されたPVP LIVE Tavern Takeover 2を制したStrifeCroの用いたのは、安価なNeutralミニオンを主力としArcane dustにしてわずか1,700というBudgetデッキ。
Budget Deck of the Week #5: Midrange Shaman [BlizzPro]
Controlタイプ同士のマッチアップにおいてMana Tide Totemはカードアドバンテージの生成と相手の除去を吸収することを同時に行う優秀なミニオンですが、テンポの形成には何の役にも立たないためCantripと入れ替えるデッキも見られます。
Bloodlustは状況に依存しすぎるため敬遠されていましたが、1テンポの遅れを埋める材料のひとつとして再び見直されています。
◆ Deck Spotlight
Nuba’s Legendary Midrange Shaman Deck [Hearthstone Players]
New Order - Midrange Shaman [Hearthpwn]
DKMR Varranis Deck Tech - Shaman Midrange [Youtube]
Lava Burst2枚挿しのPowerhouse Shamanも人気を得ていますが、このデッキはLightning Stormを抜いていることに注意。Zooとのマッチアップが多いタイミングではカードの入れ替えを検討しなくてはなりません。
◆ Deck Spotlight
Extensive Powerhouse Shaman Guide! (Top 100 legend) [Hearthstone Players]
VS Series: Midrange Shaman vs Zoo Warlock
▲Index
シーズン開始序盤にAggroデッキが大流行するのは過去より続く傾向ですが、人気一番手だったHunter Aggroはもはや完全にZooに取って代わられたようです。
Zooはテンポ良くラダーを回せるだけではなく、Aggroに耐性を持つデッキが相手であれボードを早期に埋め尽くすことができれば十分に勝つ可能性があります。King of Ladderの地位は今シーズンも揺るがぬものでした。
Variations
一口にZoo Warlockといっても、デッキに収まるミニオン達は非常にバリエーションに富むもの。ミニオンをもってボードコントロールに当たる基本は共通していますが、その味付けの違いとカード変更の理由をチェックしておきます。
Flavors of Zoo [Hearthstone Players]
Vanilla – The Original
1ターン目から1体以上のミニオンを場に出し、相手のボード上におけるポジションを封じるか除去を上回ることで押し切ってしまうZoo Warlockの基本型。
手札を供給し続けるためにLife Tapと共存できるマナコストの安さ。そしてミニオン同士のトレードで優位を取りやすいカード、よく使われる言葉で”Solid”なミニオンとbuffを供給するミニオンが主力となります。
中盤(Zooから見ると終盤)を押し込むためのハイコストなChargeミニオンも重要。
Argent Commanderは中盤におけるボードボジションの維持や適切な除去を持たない相手へのダメ押しとなりますが、マナコストが重すぎることを嫌ってかDark Iron Dwarfと入れ替えるデッキが人気。
このVanillaを基準として、Zoo同士のミラーマッチで如何に勝率を高めるかがZoo使いにとっての悩みのタネ。よりマナコストが安いミニオンでボードコントロールに努めるか、カードバリューで圧倒するためよりMidrangeに寄るかという2つの方向性が模索されました
Shieldbearerの効用に疑問を持ったプレイヤー達が目をつけたのはDivine Shieldの更なる活用、Blood Knight2枚を加えたいわゆるDivine Zooです。
この変更は主にミラーマッチにおいて有効であることから注目されました。相手のArgent Squire / Scarlet CrusaderからDivine Shieldを剥がし+3/+3 buffの乗ったBlood Knightの存在はゲームを決めかねないほどのインパクトがあります。
◆ Deck Spotlight
Trump’s Legend Divine Zoo Warlock [Hearth2p]
低レアリティ低Arcane dustのボンビーデッキであることもZooが賑わう理由の一つでしたが、Legendaryミニオンを加えるデッキもあります。ピーキーな使い勝手のLegendaryミニオン、中でも使いどころの難しい低マナコストLegendaryからLorewalker ChoとKing Muklaがピックされました。
下手に用いれば裏目に出るカードなので、使いこなすには相手のHeroが次の展開でどのように動くかを正しく見通す必要があります。
ファットなTauntミニオンの解決となるThe Black Knightも一時期検討されましたが、状況に依存しすぎるため定着しませんでした。
◆ Deck Spotlight
Deck of the Week#16: DKMR Zoo [Blizzpro]
ゲームが長引くほど不利に傾くのはAggroの宿命。これは低マナコストミニオンを主体とするZooも例外ではありません。天秤に載せる錘がつりあう前にゲームを決めきってしまう狙いによりLeeroy Jenkins等のボードアドバンテージに不向きなChargeミニオンも採用されることがあります。
カードコンボによりChargeミニオンとシナジーを生み出すPower Overwhelmingの1枚挿しがよくある傾向。
そして序盤の動き出しが鈍い相手を確実に削るミニオンとして、WrathやLightning Boltで処理できないFaerie Dragonも検討されています。
◆ Deck Spotlight
Ladder Grind with Zoo Lock [Hearthstone Players]
Murloc hybrid
Murlockの種族シナジーに特化した純正Murlocデッキはボードコントロールを取る前にキーカードを潰されるとあっさり崩れるという弱点を抱えています。
早期にボードを埋め尽くすことが可能なZooとブレンドされたデッキが現在のWarlock Murlocの主流。
◆ Deck Spotlight
TheChiv's Aquarium Aggro [Hearthpwn]
Handlock
Miracle Rogueを確実に倒す手段は相手のコンボが始まる前に仕留めることです。誰もが判っていることですがそれが簡単に出来るなら苦労はありません。
もうひとつのアプローチはMiracle Rogueのゲーム展開を妨害すること。
隙あらばダメージを与えつつ、相手の脅威を排除しながらカードサイクリングで手札にフィニッシュコンボを揃えていくMiracle Rogueに対して、最も効果的なプレッシャーを与えられるデッキ、そのひとつがHandlockです。
実際のところMiracle Rogue側が常に正しいカードを引き続けるならHandlockといえど手も足も出ずに敗れますが、カードドローの神様が常に彼女にほほえむとは限りません。
対してHandlock側はHero Powerにより潤沢に手札を蓄えるため、必要なタイミングに必要なカードを手札に持ち安定したプレイを望めます。
Twilight Drake / Mountain Giantによりプレッシャーをかけていくことで、相手に無理な対応を迫るほどMiracle Rogueのカードシナジーはほころび始めていきます。
肝に命じておくべきは、Handlockがゲーム中に1ターンで出来ることはほぼ1つだけであるのに対し、Miracle Rogueは2つ3つの行動に留まらないということです。
DreamHack Summer開幕前に行われたトッププレイヤー達への質問において、Miracle Rogueについで第2位をつけたことがHandlockの信頼性を保証しています。
We asked 30 Hearthstone players to predict the meta at DreamHack Summer. This is what they answered [Gosugamers]
◆ Deck Spotlight
DKMR Varranis Deck Tech - Handlock [Youtube]
【Hearthstone】Handlockがわからない【練習枠1夜目】 [n-o-a-666]
【Hearthstone】Handlockがわからない【練習枠2夜目】 [n-o-a-666]
【Hearthstone】Handlockがわからない【練習枠3夜目】 [n-o-a-666]
【Legend】Handlockはつよかった【行けたんだぜ?】 [n-o-a-666]
▲Index
Aggro Hunterの減少、展開が遅く1ゲームに時間がかかること、要求されるArcane dustが異常に高価であること、Tauntを持たずゲーム後半のカードコンボに弱みを持つことなど、様々な小さな要因が積み重なり現在Warrior Controlデッキは減少傾向にあるようです。
誰を相手取っても対等以上に戦える調和のとれたデッキではありますが、ラダーとトーナメントどちらにおいても強いてこのデッキを使う理由が乏しく、Metagameの変化に対応していくことを現在求められています。
よりアグレッシブなスタイルへの転身を提唱するDKMR(Don't Kick My Robot)のデッキバリエーションにスポットを当ててみましょう。
Warrior Control - DKMR_Brad [Topdeck]
Warrior - Kisstafer [Topdeck]
DKMR Invitational #4 [Topdeck]
後半用のカードとしてヘビーヒッターのGrommash Hellscream、Ragnaros the Firelord、ボードクリアのBaron Geddonとポピュラーなカードが並んでいます。
このBaron Geddonの流行の理由のひとつとして、ボードクリアだけではなくメタカードへの保険としても機能するところにあります。
Big Game Hunterにとってアタック7のBaron Geddonはとってもジューシーなターゲット。ここで使わせておけばターン8のRagnaros the Firelord、ターン9のAlexstraszaと最大効率のプレイへ移行できます。
Kor'kron Eliteを加えるのはKitkatz Warrior以後スタンダードなものですが、6マナ以降のLegendaryミニオンを更に削りArgent Commander・Azure Drakeを投入。
そして目を疑うようなカード、Arcanite ReaperとUpgrade!を1枚ずつ投入しています。
ボードコントロールの手段としてGorehowlに明らかに劣りますが、それでもなお2マナ早く使えるWeaponという選択肢が現在の環境では求められています。
またオプションとしてUpgrade!を追加し相手のフェイスへ直接ダメージを狙える状況であれば、カード2枚のたった6マナで18ダメージという恐ろしいバリューを秘めています。
旧来のWarrior Controlは強靭な鎧をまとい相手の矛をへし折ったのち、ヘビーヒッターのLegendaryミニオンで圧倒するスタイルが主流でした。しかし現在は厚い装甲を蓄えつつ、片手に持った斧を振り下ろす肉弾戦へと変化を模索する過程にあります。
◆ Deck Spotlight
Justsaiyan's Meta Control Deck [Hearthpwn]
Worgen Freeman [Hearthpwn]
DKMR’s Control Warrior [Hearthstone Players]
TidesofTime’s Warrior Turtle Control Deck [Youtube]
TidesofTime’s Warrior Turtle Control Play [Youtube]
Tempo Warrior
幾多のプレイヤーがControl以外の方向性を研究し続けていました。しかしReynadのAggro Warrior以降に大きな成功を収めたデッキはいまだ出てきていません。
いま現在Control以外のデッキを用いる時、Warriorにとって致命的な問題はZooに圧倒されてしまうことです。Aggro WarriorではZooに対してボードコントロールはとれず、Tauntミニオンに阻まれGul'danに武器が届きません。
Zooを克服するという命題のもとに構築されたデッキが今シーズンのTempo Warriorです。
◆ Deck Spotlight
Tempo Warrior, top 50 legend [reddit]
Budget Rampage Warrior [Hearth2p]
▲ Indexへ戻る
管理人より