Hearthstoneまったく関係ない日記。Abyssusへの愛を語る
この世にはPC用マウスに惜しみない愛を注ぐ人間が一定数存在します。
良かれ悪しかれ”モノ”に執着するのは人間の普遍的な性向ですから、それほど奇特な人々というわけではないと思います。
対象となる”モノ”の中でも、日常的な用途の入力デバイスにはこだわる人が多くおりまして、キーボードマニアの逸話なんかは耳にする機会が多いんじゃないでしょうか。
興味の無い人にはどれも同じように見えるキーボード。そのキースイッチ押下構造にはメンブレン、パンダグラフ、バックリングスプリング、メカニカル、静電容量無接点方式など幾つも種類があります。
知らないキーボードを見かけたらその感触を確かめずにいられない、女子高生を前にした痴漢オヤジのような衝動に駆られる人間というのは珍しくありません。
マウスマニアはこれとほとんど似た性質ではありますが、新しいゲーミングマウスが発売されるニュースを目にするだけでエレクトするというちょっと業の深い人種です。
わたしも一時期いろんなマウスをとっかえひっかえの日々を送ったことがありました。
終わりなき旅路のようにも感じられた理想のマウス探しに終止符を打ったもの。
それがRazer Abyssusとの出会いでした。
Razer Abyssus
ここは本当に地球なんでしょうか。
昔読んだ小説「クリムゾンの迷宮」の情景が思い起こされます。
アリゾナ砂漠、グランドキャニオン、メテオクレーターと観光資源に事欠かないアメリカ合衆国アリゾナ州。
「Razer Abyssus」はこの荒涼とした大地に生息するガラガラ蛇「Crotalus Oreganus Abyssus (Grand Canyon Rattlesnake)」の名を冠したRazer社のゲーミングマウス。
いたってシンプルな構造と最低限の機能しか備えていないという、昨今の多機能ゲーミングマウスとは逆行するようなデバイスです。
コンセプトは「Back to Basics」
比較的安価なためゲーミングマウスの入門用という位置付けですが、このストイックな機構は”多機能”を求めていないゲーマーをも強く惹きつけるものです。
ぶっちゃけた話この世に出回るゲーミングデバイスのほとんどが、その性能を引き出し切るには扱う人間側のスペックをはるかに超えてると思うんですがいかがでしょうか。
とまれ。個人的なゲーム遍歴を振り返ると、HaloやGears of WarなどコンソールゲームのシューターからPCゲームのQuake Live、UT3、TF2、そして趣向を変えWarcraft3へと移行する中でマウス探しの病を患い、その後FPSのTribes Ascend、RTSのStarcraft2を始めた頃にAbyssusと出会い今に至ります。
プレイしてきたゲームはどれも繊細なマウスコントロールを要求されるため、右手に握るマウスには必要最低限の機能にとどめたものが理想的でした。サイドボタン、高DPI、チルト、マクロ機能等を不要と考えるゲーマーの求める形のひとつがRazer Abyssusなのです。
使い始めたキッカケはTeamLiquidのTLOが愛用してたからというミーハーな理由(; ^◇^)
左右対称3ボタン オプティカルセンサー 3500DPI 本体重量72g
Warcraft IIIのプロゲーマーXiaoFeng “Sky” Li監修による小型マウスRazer Salmosaの後継として登場したAbyssusは、シンプル軽量を求めるゲーマー達に愛され続けているマウスのひとつです。
つまみ持ち、あるいは掴み持ち(クローグリップ)専用と言っても良いほど大胆にシェイプされた後部形状が目を引きます
なんだかんだでこれまで5台購入。
同じマウスを5台買うとか呆れるかもしれませんが、IE3.0を買い貯めしてる人に比べたらたいしたことはありません。
内訳はノーマルが3台、Mirror Editionが2台。
うちの会社はメモリ積んでなければBYODにユルいので、2台は仕事のPCで使ってます。
求められる必要最低限の機能と、極力無駄を削ぎ落としたフォルムの結晶体とも言えるこのAbyssus。付き合い始めてもう3年経つというのに頬ずりしたくなります(たまにしてる)
玉にキズ
求めるものを満たしてくれたAbyssusですが、構造的にいくつか欠点を抱えています。
指を挟む
ガワと一体成型のボタン部。左右から挟みこむように持つため、この隙間に指の皮が挟まれることがあります。痛い。
折れる
耐久性に欠けるというのはゲーミングマウスにおいて大きなマイナス点。
マイクロスイッチの接触点となるボタン裏側の部品はこんなにちっちゃなプラスチックの板なんです。APM400超えのSC2プレイヤーならすぐ破損するかも。
持ち方が限定される
ゲーミングマウスは人間工学に基づき、所有者の手の大きさの差異があっても様々な持ち方に対応できるようデザインされています。
しかしこのマウスは特異な形状見たままに持ち方が限定されるため、かぶせ持ちの人は指の関節でボタンを押す羽目になります。
グワシとマウスを掴む感じが好きな人にはピッタリ。
ジッター
これは初期ロットか現在中国で流通している安価版にしか見られない現象ですが、マウスパッドとの相性により読み取り不良のジッターが発生します。
運良く不良個体を掴まずには済みましたが、相性の良いマウスパッド探しも長い道のりでした。個人的にはRTSならArtisanの紫電改、FPSならRazer Scarab、普段使い(?)には布パッドかRazer megasoma 2がベスト。
Abyssusは求めていたマウスそのものではありましたが、こうした細かい部分は気になりました。既成品に個々人を余すこと無く満足させるモノなど存在しないということでしょうね。買ったばかりの状態では点数にして80点というところ。
ならば数々の欠点も受け入れて、自分の手でパーペキに仕上げてやろうとカスタムを施しました。この際はrafalogさんというマウス狂のブログを参考にさせていただきました。
Link : http://utmalesoldiers.blogspot.jp/
緑色が好きなだけです。
指を挟む部品や角張った場所を削り、手に馴染むなめらかな握り心地に
マイクロスイッチをOMRON D2F-01Fに換装
元からついてるOMRON D2FC-F-7の感触も大好きなんですが、Strarcraft2はダブルクリック選択の操作が重要だったのでより明瞭なクリック感を求めました。
ナビゲーションLEDはサンケン電気 SID1003Bに変更
リフトオフディスタンスがZowieマウス並みに短くキレが良くなりました。
背面の凹凸がマウスパッドに引っかかる感じがどーも気になる。
ということでまっ平らに削りツルテカに磨き上げました。
ニヤニヤしながらマウスにポリッシャーをかけていたところ、まるで奇行に及んでいるかのような目で見られたのがいまでも忘れられません。
Tiger Gaming Razer Abyssus Mouse Feet 0.6mm(左)はRazerのデフォルトソールよりも若干粘りがあるような感触で樹脂製のマウスパッドと相性良し。
表面に微細な凹凸が刻まれているHotline Games Mouse Feet 0.5mm Hurricane(右)は、布製パッドで微細なコントロールを効かせるのに適しています。
上記のマウスソールは香港でゲーミングデバイスの個人代理店を営むTakastaという人物から購入しました。
このTakastaという方はそっち方面の海外掲示板でわりと見かける名前なんですが、とくにOverclock.netでは新しいゲーミングデバイスが発売されるたびに詳細なレビュー記事を投稿しておりとても有り難い。Youtubeにもレビュー動画が多数あります。
➥ http://www.overclock.net/newsearch?search=takasta
➥ https://www.youtube.com/user/takasta
Abyssus リニューアル
Razer Abyssus - Ambidextrous Gaming Mouse [Razer Japan]
なんでまた今日はこんな記事を書いたかというと、Razerのステマがしたいとかそういう話ではありません。今週いきなりAbyssus リニューアルバージョンが発表されたのでテンション上がった勢いで書いてるだけです。
Razer Japanの製品ページにも登場したのでわざわざ海外から取り寄せる必要はなさそうですが、勢い余ってポチろうとするこの右手をおさえるのに苦労しています。はやく店頭に並んで欲しいですね。
余談になりますけど、マウスであれキーボードであれゲーミングデバイスを通販で購入するのは個人的な経験上おすすめできません。自分の手に合うか否かという”モノ”を選ぶ時は、実際に触って確かめるのが一番です。
Amazonとかで何でもすぐに手に入る時代ですが、やっぱ自分の手で触れてみないと買ってから後悔することが多いと思います。
家電量販店ではLogitechの製品ぐらいしかほとんど見かけませんし、できたら秋葉原まで足を伸ばしてみましょう。
秋葉原には人気の高い製品のほとんどが揃ってますし、eスクやアイカフェなら最新のデバイスでゲームをプレイすることもできます。東京ディズニーランドに観光に行くよりも、秋葉原で一日過ごすほうが有意義だと思いますよ(╹◇╹)
アアーなんだか、マウスの話をしてたらまたFPSで遊びたくなってきました。
今年はActivision Blizzardの期待作、「Destiny」がロンチの予定なのでとっても楽しみ。
あのHalo3部作とマルチが楽しくてしょうがなかったReachを制作したスタジオBungieの新作ですからね。約束された神ゲーとはまさにこのこと。
Destiny: Official E3 Gameplay Experience Trailer