真冬の海を越えわたし達をギャングと海賊の抗争へと招き寄せたガジェッツァン実装から2ヶ月が経過しました。本日は気象庁から春一番の観測が発表され、芽吹く季節の到来を実感するにつれて次期カードセットへの期待も高まっていきます。なんと言っても次回のカードセットは新年の最初に実装されるカードセットにあたり、新たなスタンダードイヤーが始まる(カードセットローテーションが行われる)ことを意味しているのです。
このスタンダードイヤー更新を控えてハースストーン公式より本日、新たなハースストーン年度「マンモス年」と2017年のコンテンツリリースに関する予告が行われました。この記事では新情報の概要をとりまとめ補足を加えていきます。
公式発表:
マンモス年のインパクト! [Battle.net]
新たなスタンダードイヤーの概要
- 次回の大型拡張パック実装と同時に新たなスタンダードイヤー「マンモス年(Year of the Mammoth)」がスタート
- マンモス年の開始と共に3つのカードセットがスタンダードからワイルドへ移行
- ブラックロックマウンテン (BRM - Blackrock Mountain)
- グランドトーナメント (TGT - The Grand Tournament)
- リーグオブエクスプローラー (LOE - The League of Explorers)
- クラシックカードセットから一部のカードがワイルド専用へ移行。対象となるカードは「報酬」カードセットとともに新設される「栄誉の殿堂」カードセットへと変更される
- 対象カードを所持している場合、「デッキに入れられる枚数分の魔素」がプレイヤーに無償で提供される ※ カード分解による魔素の還元は通常通り
- ワイルド専用へと移行するクラシックカードは以下6種
- 《アジュア・ドレイク / Azure Drake》
- 《シルヴァナス・ウィンドランナー / Sylvanas Windrunner》
- 《炎の王ラグナロス / Ragnaros the Firelord》
- 《凄まじき力 / Power Overwhelming》
- 《アイスランス / Ice Lance》
- 《隠蔽 / Conceal》
- コンテンツのリリースサイクルが変更され、130枚程の拡張カードセットが年度内に3回実装される
- 今後は拡張パック毎にソロプレイヤーミッションが実装される
- 「ヒロイック酒場の喧嘩」実施や大会イベントによるワイルドフォーマットへの更なる注力
- マンモス年の始まりを祝してログインボーナス実施と新しいカードスキンの実装
- ローグクラスの新ヒーロー「マイエヴ・シャドウソング」
マンモス年の始まり
2016年4月から導入されたカードローテーションによるフォーマットの区分に基いて、もうすぐ(?)実装される次期拡張パックの追加と同時にスタンダードフォーマットが入れ替わります。
スタンダードに含まれるのはクラシックカードと基本カード、そしてその年と前年にリリースされたカードセットに限定されるため、2015年に実装された以下3つのカードセットがワイルドへと移行します。
- ブラックロックマウンテン (BRM - Blackrock Mountain)
- グランドトーナメント (TGT - The Grand Tournament)
- リーグオブエクスプローラー (LOE - The League of Explorers)
BRM31枚、TGT132枚、LOE45枚、合計208枚のカードが一斉に脱落するという大きな転換を迎えるのが新しいスタンダードイヤーの始まりです。さらに今回はクローズドβ開始の次期より存在した馴染み深いカード達が「栄誉の殿堂」カードセットへ変更というかたちでワイルド専用となります。
殿堂入りカードとダストの無償提供
今回のローテーションで殿堂入りするのは特定のデッキタイプにおいて自動的に採用されるほど優秀なカードや、特定のカードコンボを行う材料として使用されていたカードです。これらのカード達はあまりにも定番のカードとなり過ぎたがために、デッキの創意工夫を阻害し開発チームのカードデザインを制限してしまうものでした。
今後のゲームプレイの健全さを保ちつつ、さらにクレイジーなカードデザインによるゲームの発展のためにも必要な措置であったと考えられます。
なお今回の殿堂入りにあたって、対象となるカードを所持している場合はそのカードが”デッキに入る枚数分だけカード作成に必要な魔素”が提供されます。カード調整の際に救済措置として行われる分解の還元量が作成量と同量還元されるのとは異なりますのでご注意ください。そしてこの提供される魔素は、ゴールデンを所持している場合はゴールデンの必要作成量が優先して計算されます。
たとえば《アジュア・ドレイク / Azure Drake》のノーマルを2枚とゴールデンを2枚持っていたとするならば、プレイヤーに提供される魔素は1600となります。ゴールデンが1枚ならば900(800+100)です。
”デッキに入る枚数分だけ”という但し書きがある通り、《炎の王ラグナロス / Ragnaros the Firelord》のゴールデンを2枚所持していても提供される魔素は3200のみです。
(source: Ben Brode氏のTwitter)
(source: Molly氏のTwitter)
(source: Zeriyah氏のredditコメント)
少々ややこしい内容ですが、カードを分解することなくダストを得られるわけですからプレイヤーにとっては有り難い対応です。ちなみに対象のカードのノーマルバージョンを所持していないならば、ゴールデンバージョンを今から作成しておくとまるまる作り得ということになります。
重ねて判りづらく申し訳ありませんが、自分が作成したノーマル版《シルヴァナス・ウィンドランナー / Sylvanas Windrunner》を分解しゴールデンへとアップグレードするならば、合計の差し引きは通常よりも安い1200ダストのみで行えることにもなります。
レアリティ | 制作 - ノーマル | 制作 - ゴールデン | 分解 - ノーマル | 分解 - ゴールデン |
コモン | 40 | 400 | 5 | 50 |
レア | 100 | 800 | 20 | 100 |
エピック | 400 | 1600 | 100 | 400 |
レジェンド | 1600 | 3200 | 400 | 1600 |
カードサイクル変更と2017年の展開
◆ 新カードはカードパックから
これまでハースストーンのコンテンツ追加は拡張パックとアドベンチャーが交互に実装されるリリースサイクルを貫徹してきました。2016年からフォーマット制度が導入されたことによってこのリリースサイクルはゲームの多様性を維持していくのに馴染まないものとなったのです。今後のカードセット追加は拡張パックの販売のみに移行することになります。
しかしカードセットの背景にあるストーリーを掘り下げていくソロアドベンチャーの価値はゲームを楽しむ上で重要な要素です。そのため今後はコンテンツの追加に応じて”任意でプレイ可能な”ソロプレイヤーミッションがゲームに追加されていきます。(なお、このコンテンツデザインの始まりは2017年に実装されるカードセット第二弾からと書かれています)
◆ ワイルドフォーマットの拡充
Blizzard社主催の公式世界大会、およびその参加条件となるポイント獲得がスタンダードフォーマットに限られており、現状のハースストーンではワイルドフォーマットがほとんど顧みられていません。
フォーマットの違いによるゲームプレイの魅力を掘り起こすために今年はBlizzard自らがコミュニティと一体になってワイルドフォーマットをサポートしていく方針にあるようです。そのはじめの一歩として「ヒロイック酒場の喧嘩」の開催が予定されており、トーナメント開催の計画も進められていることが明かされました。
◆ マンモス年を盛大にお祝いしよう
マンモス年が始まる次期拡張パック実装にあたっては、新しいスタンダードイヤーのお祝いにログインボーナスやカード先行体験(?)のようなイベントが企画されているようです。さらにはローグクラスの新しいヒーロースキンとしてマイエヴ・シャドウソング(Maiev Shadowsong)が追加されます。