【MSoG】仁義なきガジェッツァン特集Part.3 - カードプレビュー第二巻


この記事では12月初旬にリリース予定の新エクスパンション、「仁義なきガジェッツァン(Mean Streets of Gadgetzan)」のカード事前プレビューを行っていきます。カード評価の視点は構築戦のスタンダードフォーマットが基準になっており、ワイルドやアリーナは特に考慮していません。

※ 重点事項
今回のエクスパンションは年内に発売されるため、スタンダードイヤーは現在のクラーケン年から移りません。新しい年(2017年)の最初の拡張版が実装される時に次回のスタンダードイヤーが始まり、3つのカードセット(BRM/TGT/LOE)がスタンダードから脱落します。



【MSoG】仁義なきガジェッツァン特集リンク
ハースストーン次期エクスパンション「仁義なきガジェッツァン(Mean Streets of Gadgetzan)」
【MSoG】仁義なきガジェッツァン特集Part.1
【MSoG】仁義なきガジェッツァン特集Part.2 - カードプレビュー第一巻



Index

[ページ内リンク]

▼《カザカス / Kazakus》

▼《グライムストリートの情報屋 / Grimestreet Informant》

▼《 / Grimestreet Smuggler》

▼《カバールの飛脚 / Kabal Courier》

▼《蓮華密使 / Lotus Agents》

▼《蓮華紋 / Mark of the Lotus》

▼《月の幻視 / Lunar Visions》

▼《グライムストリートの道具屋 / Grimestreet Outfitter》

▼《グライムストリートの用心棒 / Grimestreet Enforcer》

▼《蒐集家シャク / Shakru, The Collector》

▼《盗品 / Stolen Goods》

▼《グライムストリートの質屋 / Grimestreet Pawnbroker》

▼《横丁の鎧職人 / Alley Armorsmith》

▼《超うざい調剤師 / Mistress of Mixtures》

▼《陽気なバーテン / Friendly Bartender》

▼《競売王ビアードオ / Auctionmaster Beardo》

▼《フェル・オーク・ソウルフィーンド / Fel Orc Soulfiend》

▼《妙ちくりんな薬剤師 / Kooky Chemist》

▼《グルックフーの達人 / Grook Fu Master》

▼《マキアゲール・ド・ロボー / Wind-up Burglebot》



▲Index

《カザカス / Kazakus》

使用クラス: メイジ/プリースト/ウォーロック
カードタイプ: ミニオン
注釈: マルチクラスカード

◆ カード分析
制作されるカードのコスト設定は3通り、カード効果は10通り存在します。最初にカードのマナコストを設定し、次に10種の効果から表示される3種の効果を一つ選び、最後に二つ目のカード効果を残り9種から表示される3種の効果より選択します。カード効果は一回目と二回目に同じものを選択することはできません。カードの選択候補表示は単なるランダムではなくプレイヤーにとって有益な順番に優先度が設定されているそうです。

このアビリティ発動条件は《レノ・ジャクソン / Reno Jackson》と同様に、デッキの残りカードに同じカードが複数存在しないという厳しい制限が課せられるカードです。来年のスタンダードイヤーで《レノ・ジャクソン / Reno Jackson》が脱落することを考えると、このミニオンの存在意義は非常に大きなものとなるでしょう。

まず《レノ・ジャクソン / Reno Jackson》が存在している間は、このカードの採用が当たり前のように見られるはずです。マナコストと発動する効果をある程度任意で選択できる柔軟性は大きな可能性を秘めており、たとえばWarlockでは《チョ=ガル / Cho'gall》とのコンビネーションでカードアドバンテージとテンポを共に獲得することも可能です。さまざまなアイデアがとめどなく湧いてくるでしょう。

最大の懸念は《レノ・ジャクソン / Reno Jackson》がスタンダードから消えた後のことです。ガジェッツァンの発売から数カ月後には必ずその時が訪れます。そして体力を全回復するギミックが消失したその後に、今のようなハイランダーデッキを組む理由は存在するのでしょうか。この《カザカス / Kazakus》が作り出すオリジナルポーションは確かに強力ですが、《レノ・ジャクソン / Reno Jackson》に成り代わるほどのハイランダーデッキを組むに足る理由となるようには見えません。おそらく他にテコ入れがあるか、または現状のControl-ishなデッキ構築から転換していくのかもしれませんが、次回のスタンダードイヤー以降はまったくの未知数です。

合成スペル参照リンク:Visual Guide to All Currently Known Kazakus Potions [reddit]




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《グライムストリートの情報屋 / Grimestreet Informant》

使用クラス: ハンター/パラディン/ウォリアー
カードタイプ: ミニオン
注釈: マルチクラスカード

◆ カード分析
ハンター/パラディン/ウォリアーの3クラスで使用可能なマルチクラスカード。発見/Discoverで選択候補に表示されるカードはそれぞれのクラスからランダムで1枚が選ばれます。

2マナ1/1のスタッツはあまりに貧弱であり、このミニオンの使い所がにわかに想像できません。この3クラスはまるで性格が異なるものの、同じ武器使用クラスであることなど幾つか共通点は見られます。しかし多分にRNGに依存しており、このカードをデッキに入れる利点がデッキから自分のカードをドローすることを上回る状況はそう多く存在しません。

このカードの優れた点はデッキ外からカードを1枚取得することですが、疲労/Fatigueへの耐性を評価できるデッキ構築に適したカードであるかは怪しいところです。ともあれ仮にControlデッキ同士のマッチアップなら、とりわけHunterがControlのデッキタイプで新境地を開くにおいて、どこかでこのカードに居場所ができるのかもしれません。PaladinとWarriorは強力なボードクリアの専用カードを持っていますが、このカードをアテにするよりも最初から必要なカードをデッキに入れておくべきでしょう。Controlデッキ同士の対戦が増える時には、そこへさらにプラスアルファの選択肢を加えるために採用されるようになるかもしれません。




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《 / Grimestreet Smuggler》

使用クラス: ハンター/パラディン/ウォリアー
カードタイプ: ミニオン
注釈: マルチクラスカード

◆ カード分析
ミニオンのbuff効果にはさまざまな効用があります。たとえば相手のミニオンと有利なトレードを行ったり、相手ヒーローのヘルスを脅かしたりと、眼の前の状況に作用しアドバンテージを生み出します。手札にあるミニオンの強化とは将来的に恩恵を受けるものであり、現時点でのテンポとトレードオフになっています。

ここで問題なのは今現在のボード上のイニシアティブを放棄するようなカードをプレイして、将来的にbuff効果を享受するというこの仕組みがどのようにアドバンテージをもたらすのか、その明確なビジョンが示されていないことです。Hunterの《絶望の追跡者 / Forlorn Stalker》は結局は競技的なシーンで活躍することはありませんでした。《蝕まれしオオカミ / Infested Wolf》《サバンナ・ハイメイン / Savannah Highmane》などbuff効果を与えるのに適した対象が存在しても、3マナでプレイする4/2ミニオンはあまりに簡単に処理されテンポを失うからです。

3マナ2/4というこの新カードはバニラスタッツには合格していませんが、そう悪くはない数字です。Buff対象は特に限定されていないのも利点かもしれません。しかしそれでもこのミニオンをプレイして手札のミニオンを強化することの合理性はまだ見えてきません。




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《カバールの飛脚 / Kabal Courier》

使用クラス: メイジ/プリースト/ウォーロック
カードタイプ: ミニオン
注釈: マルチクラスカード

◆ カード分析
メイジ/プリースト/ウォーロックの3クラスで使用可能なマルチクラスカード。発見/Discoverで選択候補に表示されるカードはそれぞれのクラスからランダムで1枚が選ばれます。つまりMageが《精神支配 / Mind Control》を使用したり、Warlockが《ホーリーノヴァ / Holy Nova》を撃ってくるようなこれまで考えられなかったカードプレイの可能性が拡げられることになります。

このギミックは非常に興味深いものですが、他のカードとシナジーを期待するデッキ構築が不可能なため多分にRNGに依存するカードとなります。3マナ2/2というスタッツも3ドロップとしては貧弱であり、一般的な構築では使用を検討されません。一般的な、とはつまりミニオンドロップによりテンポを相手と競う構築を指します。Tempo MageもZoo Warlockにもこのカードがそぐわない理由は、Midrange Hunterに《墓守蜘蛛 / Tomb Spider》が採用されない理由と同じです。

一方でPriestはどうでしょうか。ドラゴン/Dragon種族のようなシナジーを基調としたデッキには入る余地がありませんが、スタンダードなControlデッキではプレイされる可能性があるかもしれません。アビリティの価値は《ブラン・ブロンズビアード / Brann Bronzebeard》で倍加できますし、Reno MageやRenolockでもプレイされるかもしれません。ただしデッキには必須ではないフレキシブルスポットがカードを入れるための枠に該当し、使用される余裕はあるかは環境次第でしょう。




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《蓮華密使 / Lotus Agents》

使用クラス: ドルイド/ローグ/シャーマン
カードタイプ: ミニオン
注釈: マルチクラスカード

◆ カード分析
《グライムストリートの情報屋 / Grimestreet Informant》のスタッツが1/1、《カバールの飛脚 / Kabal Courier》が2/2ときてなぜこのカードは5/3なのか理解が及びません。アタック5は脅威ですがヘルス3はあまりに脆弱であり、5マナドロップとして盤面を自ら放棄するようなカードです。同じマナの《アジュア・ドレイク / Azure Drake》と比較してみましょう。マルチクラスのこの新カードは呪文ダメージ/Spell Damageを持たず、カードはドローではなく発見/Discoverで取得します。Druid・Rogue・Shamanのメジャーなデッキにおいてこの差異にメリットを見出すことができません。

同類のマルチクラスカードに共通して言えることですが、自分のデッキからカードをドローすることよりもデッキ外から1枚持ってくることに意義を見出すには相応のメリットが必要です。疲労/Fatigueに耐性を持つことのメリットは、デッキを底までめくるまで長時間戦うデッキでなくては活かされません。

この3つのクラスのうちRogueだけは他のクラスカードを低コストで使用するギミックが存在します。《イセリアルの売人 / Ethereal Peddler》を使用するBurgle Rogueにおいては試されることがあるでしょう。




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《蓮華紋 / Mark of the Lotus》

使用クラス: ドルイド
カードタイプ: 呪文
注釈: 

◆ カード分析
1マナで味方ミニオン全体にbuffを付与する効果は非常に優秀であり、Token Druidのデッキで試されることは間違いありません。《野生の力 / Power of the Wild》よりも1マナ安いことはカードコンボを容易にし、もちろん《ヴァイオレット・アイの講師 / Violet Teacher》との併用で大きな価値を生み出します。ただし3/2のTokenを生み出す能力は無いため、《野生の力 / Power of the Wild》の上位互換では無く同時にデッキに採用されるものだと考えられます。

《魔力の巨人 / Arcane Giant》のコスト低下にも寄与するためTokenを利用するスペルヘビーなデッキに相性が良いものですが、1マナというコストの安さからAggro Druidでもプレイされる機会もあるかもしれません。

いずれにせよ、AoEを多数備えたMidrange Shamanの存在がネックとなるため環境の変化に期待するほかないでしょう。ちなみにこのカードと全く同様の性能を持ったカードがクローズドアルファテストの時代に存在しました。Priest専用カードのPrayer of the Fortitudeというカードです。まさかDruidがPriestのカードをパクってくるとは想像もしていませんでした。







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《月の幻視 / Lunar Visions》

使用クラス: ドルイド
カードタイプ: 呪文
注釈: 

◆ カード分析
このカードは《滋養 / Nourish》と比較すべきでしょう。新カードはマナの増加を選択できない代わりに、ドローしたーカードがミニオンだったならそのコストを減衰させます。5マナでカード2枚のドローは《魔力なる知性 / Arcane Intellect》と比較すれば明らかにオーバーコストであり、付加効果はドローされたミニオンのコストを下げるというもの。開発チームの意図がなんとはなしに透けて見えるようです。

この性質はもちろんミニオンが主体となるデッキでこそ真価を発揮します。現在のDruidクラスで主流な構築とはあまり相性が良いものではありません。すでに《滋養 / Nourish》を採用しているところへさらにカードドローを追加する必要もないでしょう。

ミニオン主体のデッキといえばBeast Druidが思い浮かびます。しかしカードドローとしては非常にコストが高く、ドローのために5マナを浪費することはアグレッシブな構築にはそぐわない性質です。タフな挑発/Tauntミニオンを主力とする古典的なRamp Druidでも一考の価値はあるかもしれませんが、マナの増加も選択できる《滋養 / Nourish》との比較という問題へ戻ってきてしまいます。




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《グライムストリートの道具屋 / Grimestreet Outfitter》

使用クラス: パラディン
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
別の新カード《 / Smuggler’s Run》とまったく同じ能力を持っており、コストが一つ高い代わりに貧弱なミニオンを場に出します。buffの対象は手札に存在するミニオンであるため、このカードを使用するデッキはミニオンを主体に構成されたデッキとなります。次のターン以降にプレイするミニオンの価値を高めることでトレードに優位をもたらすこのカードは、AggroからMidrangeまで手広く使用される可能性があるかもしれません。

とりわけ今回PaladinクラスにはAggroに適したカードが多数用意されており、低コストなミニオンがボードに溢れ出すZooスタイルのデッキが構築の焦点となるでしょう。この新カードは低コストなミニオン達を強化する目的で使用を考えられますが、2マナで1/1のスタッツを召喚する時点でテンポに出遅れる点が気になります。

トログサイキョーと2/3/4が存在する世界では渡しそびれたアジフライのように遅すぎるカードですが、ヤツらが同時に消える2017年のスタンダード更新後に再び見直される時が来るかもしれません。




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《グライムストリートの用心棒 / Grimestreet Enforcer》

使用クラス: パラディン
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
《グライムストリートの道具屋 / Grimestreet Outfitter》同様に手札のミニオンを強化し、その効果は毎ターン終了時に発動します。プレイしたターンにはアビリティを発動できるものの、こうした系統のアビリティを持つミニオンは処理の優先順位が高いので1回の強化がせいぜいでしょう。

このミニオンの性質はどのようなデッキに適したものでしょうか。Aggroデッキではあまりに遅すぎます。Midrangeは久しく見ないためにわかに想像つきませんが、手札のミニオン2~3体に+1/+1のbuffをかけるために貧弱なミニオンをプレイすることは少々ためらわれます。Controlでは空きが無いでしょう。

ただしこのミニオン自身が既にbuff効果を受けており、5/5や6/6でプレイできたとしたら相手に除去を切らせる有効な手段になりそうです。次の次に訪れる環境でMidrange buff Paladin(aka Pants Paladin)のデッキが完成を見る時、このミニオンもプレイされているかもしれません。




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《蒐集家シャク / Shakru, The Collector》

使用クラス: ローグ
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
アタック行動のたびに相手のクラスカードをランダムに取得するミニオンです。ボードで生存し続ければカードをどんどん入手できるというのはなかなか面白いアビリティかもしれません。このミニオンはいわゆるThief Rogueに適した性質であり、一般的なデッキでプレイされることはないでしょう。

《怪盗紳士 / Swashburglar》《アンダーシティの押し売り / Undercity Huckster》がデッキタイプを問わず採用されているのは、序盤のボードを争うのにぎりぎり合格点のスタッツを持っていることが理由のひとつです。前者はコンボ/Combo発動のアクティベーターとしても利点が存在します。

ひるがえって今回のRogue専用レジェンダリーは、3マナとしてはあまりに低いスタッツがまず目に付きます。このミニオンを保護するためにカードを使用しても簡単に補充できるものの、ランダムなカードの取得はあまりにもRNGに依存しすぎており戦略として取り込むことは難しいでしょう。




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《盗品 / Stolen Goods》

使用クラス: ウォリアー
カードタイプ: 呪文
注釈: 

◆ カード分析
挑発/Tauntのアビリティを持つミニオンがランダムでbuffの対象となるカード。+3/+3のbuff効果は非常に大きく、相手のミニオンに不利なトレードを強要するタフなミニオンをボードに召喚することができます。3ターン目の《獰猛なサル / Fierce Monkey》が6/7で召喚されれば大きな脅威となりますし、《這いよるものソゴス / Soggoth the Slitherer》の強化でAggroデッキのミニオンはまったく歯が立たなくなるかもしれません。なんだかワクワクしてくる効果ですが、今のところわたしはこのカードをプレイしたくはありません。逆の立場で考えてみましょう。強化した挑発/Tauntミニオンをこのあと召喚するぞという前フリになってしまうからです。

仮に強化したい挑発/Tauntミニオンが手札に一枚しかなければランダム性に左右されず同じターンにプレイすることはできます。しかしそれではミニオンの召喚が本来のコストよりも2ターン遅れることになります。

さてこのカードがどんなデッキで使われるか。前述の《獰猛なサル / Fierce Monkey》《ブラッドフーフの勇士 / Bloodhoof Brave》はTempo Warriorで採用されています。Control Warriorであればマナやデッキの整合性に拘らず価値の高いミニオンを選択できるでしょう。このデッキで採用することはまず無いでしょうが。

今回のカードセットではWarrior専用の挑発/Tauntミニオンも追加されており夢が広がるような気がしてきます。しかし忘れてはならないことは、挑発/Tauntミニオンと併せて2枚のカードを使用しているという点です。つまり強化されたミニオンのカード価値は、相手のミニオン2体とトレードできてようやく合格点です。6/7の《獰猛なサル / Fierce Monkey》は脅威的ですが、2ターン目にミニオンをプレイしなかった分のテンポの遅れは相手を一発殴ってようやく回収できます。挑発/Tauntという受け身なアビリティであること、《呪術 / Hex》などのハードリムーバルに不利であることを考慮すると、このカードの価値を見定めるにはプレイヤー達の適切なデッキ構築が行われるまで時間が必要となりそうです。




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《グライムストリートの質屋 / Grimestreet Pawnbroker》

使用クラス: ウォリアー
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
既に装備しているウェポンではなく、手札のウェポンカードを強化するというのはなかなか興味を惹かれます。このアビリティのためにControl Warriorが採用することはあり得ないので、やはりAggro Warrior向けのカードとなるでしょう。

そうなると、デッキには既に競合するミニオンが存在します。《ブラッドセイルの狂信者 / Bloodsail Cultist》はこの新カードよりもヘルスが1高く、海賊/Pirateミニオンという条件を必要とします。(なお実際に確認してみる必要はありますが、この条件は新カードの《海賊パッチーズ / Patches the Pirate》によってクリアできるかもしれません。ミニオンをプレイした際の雄叫び/Battlecryの発動はミニオンが設置されるエフェクトの後に処理されるため、ドンパッチの射出が雄叫び/Battlecryよりも先に解決されるならば条件をクリアできます。)

新カードの利点は《ブラッドセイルの狂信者 / Bloodsail Cultist》のように条件を必要とせず、このミニオンもマナカーブに沿ってプレイしやすいことです。1ターン目の《ン=ゾスの一等航海士 / N'Zoth's First Mate》・2ターン目の《ブラッドセイルの略奪者 / Bloodsail Raider》のどちらかが生存していなければ、《ブラッドセイルの狂信者 / Bloodsail Cultist》は条件をクリアできません。ただし、新カードはウェポンカードが手札に無ければ当然無意味なアビリティです。どちらがAggro Warriorに適しているかは新環境でのテストが必要でしょう。




▲Index

《横丁の鎧職人 / Alley Armorsmith》

使用クラス: ウォリアー
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
かつてControl Warriorの定番カードだった《鎧職人 / Armorsmith》を思い出させるユニークな能力を持っています。装甲/Armorの獲得とAggroへの対処という役割で共通していますが、いま現在比較するならば《アイアンフォージのポータル / Ironforge Portal》が適切でしょう。

《アイアンフォージのポータル / Ironforge Portal》はランダムな4マナミニオンと装甲/Armor+4を同時に獲得します。このため《シールドスラム / Shield Slam》のために緊急で装甲/Armorを必要とする状況を解決することもできます。付け加えて、スペルカードであるため《希望の終焉 ヨグ=サロン / Yogg-Saron, Hope's End》との相性も良好です。これと比べて新カードのミニオンは挑発/Tauntによってヒーローを保護しつつ、ダメージを与えた分だけ装甲/Armorを増加してくれます。このカードを公開したReynadが評していたように、ランダム性に依存しない点も好印象です。

どちらが優れているとは一概にいえるものではなく、次の環境でどちらのカードがControl Warriorに選ばれるかはメタゲームの行く末に左右されます。《横丁の鎧職人 / Alley Armorsmith》はAggroへの耐性が高いものの、アタック2という数値はControlデッキのさまざまな除去に不安を抱えているからです。もちろん挑発/Tauntミニオン強化の新カード《盗品 / Stolen Goods》とは当然相性が良いので、カードがリリースされてからしばらくは5/10という素晴らしいスタッツで立ちふさがる勇姿と、あえなく《カエル / Frog》に変化させられるシーンを見られることでしょう。




▲Index

《超うざい調剤師 / Mistress of Mixtures》

使用クラス: 中立
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
日本語版のカード名はかつての《エサゾンビ / Zombie Chow》からインスパイアされたものでしょう。1マナドロップでボードを争うのに必要なスタッツを持ち、対戦相手のヒーローを回復してしまうという点は確かに共通しています。

今回の新カードはヘルスが1低くプレイヤー側のヒーローも回復させます。この違いは大きく、Priest以外ではゲーム中盤以降にデッドカードになった《エサゾンビ / Zombie Chow》と異なり自身のヒーローの体力を回復する役割が残されています。その代わりゲーム最序盤のトレードにはややタフネスに欠けるため、1:1のトレードが出来ればまずまずといったところでしょう。少なくともこのカードは序盤のボードを戦い、ヒーロー自身の体力も回復してくれる優れた性能は評価できます。

このミニオンがかつての《エサゾンビ / Zombie Chow》のように人気を獲得するかは環境が大きく変わったためにわかに想像できませんが、Anti-Aggroのテックカードとしてプレイされる姿を当然見られるでしょう。特に、ヒーローパワーのアタックでダメージを受けるRogueにとって大きな恩恵となるので、Reno Rogueの構築では1枚採用することもありえるかもしれません。




▲Index

《陽気なバーテン / Friendly Bartender》

使用クラス: 中立
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
なんだかよく判らない印象を与えられる新カード。継続的な回復効果は強力であり、スタッツもオーケーラインに達しています。同系統のミニオン(《光の井戸 / Lightwell》 / 《生命力のトーテム / Vitality Totem》)と比較して、このミニオン自身はボードを争えるスタッツを持っています。しかし2マナミニオンはそうそう長く生存できるものではありません。二回アビリティを発動できれば御の字でしょう。

次に問題なのは回復対象が自身のヒーローのみであることです。この能力がシナジーを持つ対象はごく限られています。そして2ターン目前後の時間帯に継続的な1点回復が有効になる状況は存在しません。例えばPriestであれば新カードの《カバールのカギ爪のプリースト / Kabal Talonpriest》で強化したり、ヒーローパワーこのミニオンを長時間保護し続けることも可能かもしれません。

Aggroデッキが親の仇のように思うならそうした構築もあり得るでしょう。しかしAggroに対する場合でも、継続的な1点回復よりボードを争い相手のミニオンを処理するか、挑発/Tauntの壁を置くことのほうが理に適っています。体力回復が目的ならば《大地の円環の遠見師 / Earthen Ring Farseer》が遥かに優れています。




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《競売王ビアードオ / Auctionmaster Beardo》

使用クラス: 中立
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
何がしたいのか判然としないミニオンです。ヒーローパワーの使用はカードを浪費しない代わりに価値が低い行動であり、これを同じターン中に繰り返すためスペルの使用という条件が課せられる必要性があったのでしょうか。たしかにヒーローパワーの使用がシナジーを発揮する場面も存在しますが、ヒーローパワーの連続使用が目的ならばこのミニオンは《守備隊司令官 / Garrison Commander》に明確に劣ります。

ヒーローパワーを2回使用することの価値を度外視するとして、このミニオン本体のスタッツは3マナとしては優秀な部類に入り、3ドロップとしてプレイすることはさほど悪くはありません。ただし次のターンにヒーローパワーを2回使用するには0マナコストのスペルが必要です。あるいはもっと遅い時間帯において、ヒーローパワーのバリューを増やす目的を果たしてくれます。ただしそうした状況はカードを容易に切れないControlデッキに限られ、この新カードはスペルの使用を要求します。

さらに悪いことに2017年のスタンダード更新によって激励/InspireをテーマとしたTGTのカードセットが脱落します。《ジャスティサー・トゥルーハート / Justicar Trueheart》をはじめとして、ヒーローパワーの価値を高めるミニオンが失われた後にこのカードは存在価値を見出すことができるのでしょうか。




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《フェル・オーク・ソウルフィーンド / Fel Orc Soulfiend》

使用クラス: 中立
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
中立/Neutral属性のミニオンですが、誰もがPriest専用ミニオンという印象を抱くものと思われます。ターン開始時に自動的にダメージを受けるという奇妙なアビリティをリカバーしつつ、そこからシナジーを得るのは《ノースシャイアの聖職者 / Northshire Cleric》を持つPriestだけでしょう。《泡を吹く狂戦士 / Frothing Berserker》のアビリティを誘発するということも考えられますが、いかにスタッツが高いとはいえWarriorのデッキに適した性格には見えません。

さてこのカードは同じ3マナの《傷を負った剣匠 / Injured Blademaster》と比較対象となります。アタックが1低く、プレイした次のターンの開始時からダメージを受けるという性質の違いはPriestの構築にどのように取り入れられるのでしょうか。言わずもがな《復活 / Resurrect》と相性が良いのは《傷を負った剣匠 / Injured Blademaster》となります。一方でこの新ミニオンは召喚したターンは3/7というタフなスタッツを維持しているため、そのターン中に破壊されることはかなり可能性が低いでしょう。もちろん5ダメージ与えておけば十分なのですが。

召喚したターンに生き残りやすく継続的にダメージを受ける、この性質が活かされるには《ノースシャイアの聖職者 / Northshire Cleric》のカードドローだけではなく、他にも関連性を持つことが必要になるはずです。現在は《聖なる勇者 / Holy Champion》が存在し、2017年のスタンダード更新で脱落します。将来的にシナジーの可能性が増えていくことで、このミニオンはヒーリング能力を活用する古典的なPriestのスタイルを賦活化するきっかけになるかもしれません。または《祓い清め / Purify》でこのアビリティを打ち消すことができますので、(デッキを組む人が居るなら)Silence Priestでも使用されることでしょう。




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《妙ちくりんな薬剤師 / Kooky Chemist》

使用クラス: 中立
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
《イカレた錬金術師 / Crazed Alchemist》の4マナ版という性能の新カードです。しかしなぜ同じアビリティのまま、スタッツも据え置きなのかは理解に苦しみます。

このアビリティを必要とする場合は《イカレた錬金術師 / Crazed Alchemist》をデッキへ採用するのが妥当です。コストが倍になり4/4スタッツで同じ能力を持つこの新カードを敢えて使用する利点は特に見当たりません。nerf前の《鉄嘴のフクロウ / Ironbeak Owl》《スペルブレイカー / Spellbreaker》よりも重用されていた理由はここに尽きます。




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《グルックフーの達人 / Grook Fu Master》

使用クラス: 中立
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
クラシックカードセットの《疾風のハーピィ / Windfury Harpy》と類似したミニオン。つまり構築戦では使用されることがありません。ヘルスはやや優秀ですが、同じ5マナミニオンと1:1トレードできれば御の字というこのカードは一般的なデッキで採用される理由がありません。特殊なコンボデッキにおいてもマナコストから選択肢には入らないでしょう。




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《マキアゲール・ド・ロボー / Wind-up Burglebot》

使用クラス: 中立
カードタイプ: ミニオン
注釈: 

◆ カード分析
カードをドローするにはこのミニオンがアタック後に生存している必要があります。6マナ前後の時間帯でぶつけあうミニオンとしては貧弱なスタッツであり、アビリティを発動する暇も無いかもしれません。

ミニオン強化などでトレードしやすい状況を作りだすこともできるものの、カードドローのために複数のカードを使用することは不合理です。アリーナモードですら厳しい性能であり、構築戦で絶対に見かけることはないでしょう。メカ/Mech属性を持つことは何の慰めにもなりません。なおアビリティの発動はミニオン自身のアタック行動が条件なので、挑発/Tauntを付与して相手にトレードを強要する方法ではカードが引けません。




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